食品の分野で、開発後も大いに貢献された技術は多々ありますが、その一つに「真空凍結乾燥技術(別名:フリーズドライ製法)」があります。きっかけは、20世紀初頭に始まった血液保存で導入された技術で、その後の大戦では軍人の携帯食の製造に使われ、20世紀半ばに日本人研究者の努力で未来の食品に使えると話題になったものです。その後、日本では登山食や海外へ出かける時の携行食などに応用され、着実にその技術が確立されていきました。そのような技術が、日本発と言われる即席ラーメンなどの食品の登場で、一気に国民食として認知されるようになっていきました。この「即席」と冠された食品には、麺などの中心食材ばかりか、具として入っていた乾燥野菜や油揚げなどにも使われたことで、一層食品分野に寄与していくこととなりました。