合成樹脂いわゆるプラスチック製品は、あらゆる分野に使用されていますが、食品容器もご多分に漏れず多用されています。
もともとプラスチックという素材自体、第二次世界大戦後の石油化学工業発展に合わせ急拡大していったものです。
軽くて丈夫、安全とくればもう利用しないのはもったいない、とばかりにあらゆる分野でその使用が広まったのも当然と言えば当然だったのかもしれません。食品容器に限ってみても、加工性がよくその形も自由自在、割れにくくしかも軽い、薬品や水、腐食に強い、値段も比較的安い、透明で瓶と同じように中身が確認しやすく、逆に着色も簡単、表示も多種多様で可能と、利点を挙げればきりがありません。急拡大していったのも頷けると言えるでしょう。
一口にプラスチック包材と言っても、その種類がまず多岐に渉っています。大別すると、汎用包材と機能性包材に分けるのが一般的のようです。よく聞かれる「ポリエチレン」「ポリプロピレン」「ポリ塩化ビニル」「ポリスチレン」などが汎用包材と言われ、「ポリエステル」「ナイロン」「ポリ塩化ビニリデン」「エチレン・ビニルアルコール共重合体」や各種「透明蒸着フィルム」などが機能性包材と呼ばれています。また金属系といわれる「アルミ蒸着フィルム」や「アルミ箔」もフレキシブル複合材料として使用されています。
このように急拡大してきたプラスチック関連製品も、現在ではそのプラスチックごみの氾濫で環境問題になっていることも事実で、まさに現代は食包装にとって一大転換期を迎えようとしているのかもしれません。